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こんにちは、相続専門 税理士法人ともにの代表税理士 入江です。

今回は、遺産分割調停で不動産鑑定が必要になった場合にどの程度費用がかかるか?について解説いたします。

【遺産分割調停で不動産鑑定が必要になる流れ】

・裁判所で遺産分割調停をする
・調停の流れで不動産鑑定が必要になった

実はここだけの話ですが、裁判所経由で不動産鑑定をすると、かなり高額になります。しかし、不動産は遺産の大部分を占めることが多いので、不動産をめぐっての争いは起こりやすいです。

遺産分割の流れで不動産鑑定評価が必要になった時に、損しないやり方を詳しく知りたいならば、ぜひ続きをお読みください。

相続発生でみんなが気にするのは遺産の配分

相続が発生すると、みなさん相続税の金額を気にされます。しかしお金が入ってくるほう、すなわち「遺産の分け方」については、税金の値段以上に気になる、というお声もちらほら。体感としては、遺産配分の方が相続税より気になる、とおっしゃる方のほうが多いかもしれません。

と言いますのは、「相続税」は、全相続中では数%に過ぎない「高額遺産の相続人」にとってだけ、切実に関わる問題だからです。その他の相続人の方は相続税がかからないので、悩む必要はありません。

しかし「遺産の分け方」は、「相続する人」のほとんどが、自分ごととして考えねばならない重大問題です。なぜなら、世の中の多くの相続が、「複数の相続人がいる相続」に当てはまるからです。複数の相続人がいる相続において、遺産配分は必ず解決すべき問題と言えます。

もし複数の相続人がいる相続であっても、次の状況に当てはまるなら、遺産分割の問題は発生しないでしょう。

・被相続人が生前に「公正証書遺言」を遺していた

・被相続人が生前に「争いの余地のない正確な遺言」を遺していた

・円満に遺産分割協議が完了し、全相続人が合意がとれた

しかし、不幸にして合意できず、「双方弁護士を立てて争う」といった事態になった場合は、ひとつずつ問題を解決していかねばなりません。

つづいて遺産相続が争いになってしまった時に、ひとつずつ問題を解決していく流れについて解説します。

遺産相続争いの流れ

実際に遺産相続で争うケースで、いきなりガチガチな「裁判」になることは少ないです。裁判を開く前に「調停」を行うケースがほとんどとなります。

【調停とは】

調停とは、裁判所が選んで任命した「調停委員」を介した話し合いのこと
調停とは、裁判所が選んで任命した「調停委員」を介した話し合いを指します。 裁判所は「調停前置主義」という考え方を持つため、裁判の前に調停での解決を目指します。
【調停前置主義とは】

日本の法律は、家族・親族間の紛争は裁判で解決するより話し合いで解決するのが望ましいとしています。

そこで裁判の前にまず調停を開いて話し合いをし、それでも解決できなかったら裁判を開くというように、調停を経てから裁判をするやり方が、調停前置主義です。
遺産分割の争いも、家族・親族間の紛争に当たります。このため、裁判の前に調停を行い、話し合いでの解決が優先されるわけです。

遺産分割調停の調停委員とは各分野の専門家

調停に参加する調停委員は、豊富な専門知識や経験を有すると判断された方の中から選出されます。原則として40~70歳、普段は別の本業を持つ医師・公認会計士・建築士・不動産鑑定士といった各分野の専門家です。

調停委員は各種団体からの推薦制であるため、経験の浅い不適切な人が選任されることはありません。「一定の質を有し、社会貢献的な意識の高い専門家」によって構成されます。このため、調停委員が参加する調停では、偏りのない中立的な視点を交えての話し合いが期待できます。

面識のある東京地方裁判所の調停委員の方に伺ったところ、調停委員の団体というものがあり、そこでは定期的に研究会が開催されているそうです。調停委員は、各種問題の円満な解決のために日々努力されているのでしょう。

不動産が焦点となる調停の流れ

不動産価値が焦点となる調停では、不動産の専門知識を持つ不動産鑑定士が調停委員に選ばれることが多いです。

不動産の価値評価にはバラツキがあります。なるべく公正に不動産の価値を把握するためには、不動産鑑定士の鑑定評価書を元にするのが望ましいです。しかし不動産鑑定士による鑑定評価には、実は高額の費用がかかります。

そこで焦点になっている不動産が、鑑定評価コストに見合うような物件でない場合は、より簡便なコストの安い方法を用いることもあります。

例えば、次のような方法です。

【簡便な不動産評価の方法】

・固定資産税評価証明の金額を使用する
・相続税評価額を所与とした遺産配分案を検討する
もし当事者同士が合意できれば、簡便な方法で評価した不動産価値を元にして遺産分割の話し合いが進むケースもあります。

不動産鑑定評価の費用

不動産鑑定評価の費用とは、不動産鑑定士の報酬ですが、不動産鑑定士の報酬は以下の要因で変化します。
【不動産鑑定士の報酬の変動要因】

・予想される鑑定評価額
・物件の鑑定評価のしやすさ
・遠隔地であるかどうか

このように、案件により報酬が変わるため、案件が決まらないと費用の目安も語れません。

ただ、予想される鑑定評価額が高額なほど、不動産鑑定士への報酬も高額になる傾向があるようです。

これまで見た中では、10億円以上の不動産の鑑定評価については、1件あたり100万円以上の報酬が生じることもありました。

他には相続税申告が目的の案件で、鑑定評価額が数千万円程度となる不動産鑑定評価を、報酬30万円程度で受けていただいたこともあります。

こうした過去の案件でかかった費用を参考にすれば、不動産鑑定評価の費用についてある程度の目安になります。

不動産の鑑定評価費用で失敗を避けるには

相続人が、遺産分割調停裁判で自分の意図に沿った不動産価値を主張したい場合は、自分で不動産鑑定評価を準備しなくてはなりません。この場合の鑑定費用は、依頼した相続人本人が負担します。

相続で不動産鑑定評価が必要になるのは、以下の状況のときです。
【相続で不動産鑑定評価が必要になるとき】

・相続財産に一定以上の価値の高額不動産が含まれる
・高額な費用を負担してでも、その不動産が高額もしくは低額であることを主張したい

こうした状況での遺産分割調停では、相続人が自分で依頼した不動産鑑定士による不動産鑑定評価を使用します。

また遺産分割調停の裁判では、裁判所の主導で中立的な立場の不動産鑑定士に、鑑定評価を依頼することもあります。

しかし裁判所主導の流れで鑑定評価依頼したとき不動産鑑定士に支払う報酬は、民間からの依頼で不動産鑑定評価した報酬よりも、かなり高額になる傾向です。

よって不動産鑑定評価をするのならば、鑑定費用が高額になる前の段階で、(腕の良い)不動産鑑定士に依頼するのが望ましいです。その方が結果的に費用を低く抑えられます。

ただ「腕の良い不動産鑑定士」をどこで見つけるのか?が悩ましいですよね。

不動産鑑定士を選ぶ時は、普段からつながりを持っている弁護士や税理士に紹介してもらうのがおすすめです。ぜひ、スムーズで円満な意思疎通ができる担当者を選んでください。

調停における不動産鑑定士の役割

ところで調停においては、まだ鑑定評価が済んでいないタイミングで、調停委員の不動産鑑定士が意見を述べることもあります。こうした時点での意見は「もし鑑定評価をしたら、だいたいこの程度の価格が出そう」といったふわっとしたものです。

いっぽう正式な鑑定評価が終わり、不動産鑑定評価書が揃ったタイミングで調停委員の不動産鑑定士が述べる意見は、上記とは少し違うものです。この場合は、鑑定評価書の内容や、当事者間の個別背景を考慮して、専門的見地から意見を述べます。

不動産鑑定士が調停で意見を述べた結果、和解案が提示され、調停が次のステップに進むこともあります。

不動産がネックの遺産分割調停で適切に意思決定するポイント

不動産の扱いがネックになっている遺産分割調停で、相続人が適切に意思決定したいなら、「各分野の専門家の意見を尊重する」ことをおすすめします。
【不動産鑑定士の調停委員がいる調停での意思決定のポイント】

・調停委員に意見を聞く
・弁護士と契約している場合は弁護士とも意見交換する
・専門家の意見を聞いた後に意思決定する
不動産の価値の把握は、専門外だと難しいので、調停員、弁護士といった専門家の話をよく聞き、仕組みやルールを理解することが大事です。ぜひ専門家の意見を聞いた上で、冷静に意思決定するようにしてください。直感で判断するより適切な判断ができるでしょう。

ちなみに遺産を争う調停の局面で、調停委員である不動産鑑定士が果たす使命は、以下のとおりです。
【不動産鑑定士の使命】

・不動産の価値について専門的意見を開示する
・民法上の概念である『当事者の納得』が得られる遺産配分を実現する
ぜひ、不動産鑑定士を頼ってください。

相続税を有利に払うなら不動産鑑定士と税理士の連携が必要

不動産鑑定士は税理士ではないので、税法の専門知識はありません。そのため不動産鑑定士は「税金」の観点ではなく「民法上の概念における当事者の納得が得られる遺産配分」の視点から意見を述べます。

裁判所としては、遺産分割調停において不動産鑑定士視点の意見が得られれば、それで必要な手順を取ったと言えます。

しかし相続人にとっては、不動産鑑定士が適正と考える分配では不利になるかもしれません。なぜなら不動産鑑定士は相続税の各種制度を考慮していないからです。

たとえば、不動産鑑定士の意見どおりに分配を進めると特例の適用要件が崩れるため、相続税負担が増えるケースがあります。これは相続人にとって不利な状況です。

どのような遺産配分が適切なのかは、相続ごとにきめ細かく判断しなくてはなりません。特に「被相続人の遺産が高額」かつ「遺産争いがある」場合は、単に調停の結果だけで判断するべきではありません。

相続専門の税理士は、最新の法律に基づき、特例や控除を組み合わせて相続人にとってベストと考えられる相続税申告の提案を作ります。

例えば、特例を使って節税するために、必ず次のことを熟考します。

【特例を使って賢く相続税を払いたい場合に考えること】

・特例を使うための遺産配分
・どの不動産に特例を使うか

こうした内容は、税理士に任せる方が効率的です。

遺産の配分やどの不動産に特例を使うかどうかで相続税額は変わる可能性があります。特例の活用は非常に重要なので、多少の相談料を払ってでも、税理士に意見を求める方がよいでしょう。結果的にコストを低く抑えられます。

ぜひ相続税申告の実績が多く、不動産と特例に詳しい税理士にご相談ください。できれば、わたくしども税理士法人ともにを選んでいただければ嬉しいです。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます。遺産分割調停で、不動産鑑定評価を依頼した場合の費用について解説いたしました。

不動産鑑定評価が必要な場合、公的機関である裁判所主導で依頼すると特に高額になる傾向なので、できればその前段階で依頼する方が費用を安く抑えられます。

相続全体を見るならば、不動産鑑定評価を得るとともに、税務に詳しい専門家からのアドバイスを聞くことで、総合的にベストな相続に近づくでしょう。

わたしたちは税理士法人なので、弁護士の専門領域である遺産争いの解決には関与できません。しかし争いの延長線上にある、税務的な視点でのアドバイスは喜んでお話いたします。

遺産争いと税務にまたがる問題をお抱えでしたら、ぜひご相談いただきたいです。税金面からの忌憚のないアドバイスをさせていただきます。

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